スプラウト

 そんなわけでいわれのない怨みをひっかぶらされる羽目となったこの一本(笑)。だいぶマイナスのフィルターがかかった感想になりそうですが、まあ一応。
 一言で言えばだらだらサーフィン映画です。いい感じの音楽をバックに、サーフィン映像が延々流れる、良くも悪くもそれだけの映画。外国旅行中にホテルで深夜テレビつけたら流れてそうな感じの映像で、非常にまったり出来ます。
 サーフィンの様子を見てると、なんかサーファーの皆さんが魔術師みたいに見えてきます。どんな魔法使ってあんなにすいすい水面を滑ってるのかと。果てはボードも使わず自分の身一つで波に乗る人も出てきたりして、ホントに超能力みたい。
 まあでも個人的には何より、音楽がポイント高かったっす。レイ・バービーとかトミー・ゲレロとかが使われるのはわかりやすいけど、トータスだとかモハーヴィ3とかも流れてたりして。思った以上にサーフィンの雰囲気に合うのね。そういえばジャック・ジョンソンもこれの製作に関わってたような気が。
 でも、正直こういう映像は30分でいいっす。自分はサーフィンやらないし、ああいうオーガニック系(?)の生き方に強い憧れを持っているわけでもないので、1時間以上あまり抑揚なく続くとさすがにちょっと飽きてしまう。まあサーフィン映画なんだからサーフィンに興味ない人間が見てもしょうがないような気もするが(笑)。でも、ラスト近くのめっちゃデカイ波に乗ってる映像で結構目が覚めた。あれはスゴイ。あの波俺んちの高さくらいあるんじゃないか。
 というわけで、結論としてはこれ、個人的には「BGM的に流しっぱなしにしとくと合いそうな映画」という印象です。テレビの前にじっと座ってじっくり鑑賞、というような映画じゃないかな。でも逆に、何となく流しておく映画としてはかなり理想に近いものだという気がする。家に来た友達とのんびり話してる時に流したりするといい感じでしょう。店内にテレビとかモニターが設置されてるカフェとかバーとかで流れてても全く違和感がなさそう。