ブチキレたインドア派の憂鬱と希望

 明日会う友達に無理やり押し付けるためのコンピレーションを作ってみました。コンセプトとしては最初、新しめの音源で美しいノイズロックコンピを作ろう、ということだったんですが、iTunesのライブラリを眺めながらやってみるとその類の音楽は思ったより持っていないことが発覚。それこそシューゲイザーはそれなりにあるものの、最近のネオシューゲものは欲しい欲しいと思いつつ買ってなかったんですね。Pia FrausとかRadio DeptとかThe Brother Kiteとか、ギリギリ手が伸びないまま来てしまいました。おかげさんで手持ちの駒でそれっぽくしてみようと思ったら、どんどん殺伐としたコンピに…。

  1. Kowareta Omocha / Takashi Tamura (from "Poet Portraits Chapter 3")
  2. Phantoms / Paik (from "Monster of the Absolute")
  3. Baudelaire / ...And You Will Know Us By The Trail Of Dead (from "Source Tags & Codes")
  4. Cue The Pulse To Begin / The Burnside Project (from "The Networks, The Circuits, The Streams, The Harmonies")
  5. House Full Of Time / Guitar (from "Sunkissed")
  6. Run Into Flowers / M83 (from "Dead Cities, Red Seas & Lost Ghosts")
  7. Fifteen White / world's end girlfriend (from "Farewell Kingdom")
  8. Inn / Manual (from "Until Tomorrow")
  9. Loneliness Shines / Malcolm Middleton (from "Into The Woods")
  10. Ageless Beauty / Stars (from "Set Yourself On Fire")
  11. Your Tunnel / Organelles (from "Cellular Soul")
  12. Milton Road / Mice Parade (from "Obrigado Saudade")
  13. Copenhagen / Tracer AMC (from "Flux And Form")

 ではここで無駄に各曲に一言。
 1曲目は日本のインディーレーベル、ポエットポートレーツのコンピ盤に入っていた謎の1曲。この作者さんが何者かは全く知らないんですが、壊れたロボットが工場の中で一人ガションガション作業をやっているような、メルヘン風味のインダストリアル・インスト。
 2曲目はデトロイト出身の二人組アングラノイズロックバンドの最新作より。ぶりぶりに歪んだベースと重いドラムが非常に禍々しい1曲です。とんがったノイズというよりは、埃まみれの熱風が押し寄せてくる感じ。
 3曲目はちょっとテンションを上げて、トレイル・オブ・デッドのロックなナンバー。単純にかっこいいです。
 4曲目はニューヨークのごた混ぜインディーユニットの1曲。インディーロックのナヨさとキリッとしたエレクトロの融合具合がいい感じ。ここいらでちょっと明るめに。
 5曲目はマイブラの「ラヴレス」をエレクトロニカに置き換えたネオシューゲの元祖の1stより。波のように流れる気持ちいいホワイトノイズです。
 6曲目は前出のギターの系譜に連なるM83の1曲。こちらの方がもうちょっとゴシックな雰囲気が強めですね。
 7曲目は日本の凶悪美麗電子音楽ユニット、WEGの1曲。静謐なオープニングから荒れ狂うドリルビートへという展開がたまらない、約12分の大曲です。ここで第1部完という感じ(笑)。
 8曲目はクラムボンのミト君も一時はまっていたジョナス・ムンクのユニットの1曲。ここで一息、まったりと休憩。嵐の後の雲間から射す光線のような、繊細なエレクトロニカです。
 9曲目は元アラブ・ストラップの片割れ、マルコム氏のソロアルバムより。ここで一気にテンション上げ。こういう、ノイズギターと白玉系キーボードが合わさって生まれる音圧に弱いんです。
 10曲目は去年おととしあたりに流行ったカナダ出身バンドのひとつ、スターズの最新作より。線細めの女性ボーカルに端正なノイズギターと来たらよくないわけがないです。Asobi Seksuとか好きな人にもいけるはず。
 11曲目はブリストルの変態バンド、オーガネルズの1stより。この人らはジャズっぽい曲が多いんですが、これはクリーンなギターによるミニマルなフレーズを転調させつつ、徐々に盛り上がっていくという、ポストロック的な1曲です。
 12曲目はマイス・パレード。フラメンコギターの独奏からいきなり歪みまくったノイズに切り替わるという危ない曲です(笑)。でも哀愁に溢れててかっこいい。
 ラストはポストロック界の雄、トレイザーAMCの1stより。これまた10分もの長さで展開する、ドラマチックな曲です。後半部の爆発具合は最後を飾るにふさわしいと勝手に思っております。

 …と、こんな自己満CDを作っていたらもう2時半だよ。早く寝ろよ俺。