レベルE

レベルE 1 (ジャンプコミックス)

レベルE 1 (ジャンプコミックス)

 借りました。ものっそい久々に読んだけど、やっぱり面白過ぎる。幽白終盤のグダグダ具合と、巧みだけど多少底意地の悪い笑いが混ざった素敵漫画。
 つうか上の形容がほぼそのまんま主人公の王子に当てはまることに気付いた(笑)。底意地の悪さは多少ではないけどね。こういうキャラ大好き。だけど身の周りにはいないでほしい(笑)。…というか何となく富樫氏自身に似てるんじゃないかという気がしてならないんだが…。ほぼ全篇王子の悪ふざけで話が進んでいくわけだけどこの作品は半分くらい作者の悪ふざけの塊でもあるよーな。そこがユルくていいっす。
 一番好きなエピソードはカラーレンジャーだなあ。マセガキ5人組のキャラもいいけど、応用効くくせに馬鹿馬鹿しいゲームのシステムとか。もっと長々と読みたかったくらい。
 名前とかの元ネタを考えるに、この人はやっぱりミステリーとかナンセンス系のSFとかが好きみたいだなあ。ラファティっていう名前が出てくるとはおもわなんだ。自分の持論として、小説読む漫画家はいい漫画描くことが多いっていうのがあるんだけど、勝手にその裏付けのひとつじゃないかと思いこんどります。
 ただ笑えるだけじゃなくて、彼の他の作品でも見られるような不穏さなどの要素が感じられるとこもある。最初のディスクン星人のエピソード中盤とか、テンションの張り詰め方もさすがだなあという感じ。マクバク族とかはちょっとキメラアントっぽいしね。…そういえばこの人虫好きだなあ。それも気持ち悪いやつが(笑)。