今年の新譜ベスト…10?

 さて、今年も残すところあと2日という事で、今年の新譜ベスト10でもやってみようかと思ったのですが、リストアップしてるうちに10枚もないんじゃないかと言う気がしてきました。基本的に新譜は買わず、旧譜ばかり買うので、今年出たアルバムで手元にありかつある程度聴き込んだ結果「これはいい!」となったアルバムとなるとかなり数が少なくなります。でもまあ、一応やってみます。

<第9位>

Set Yourself on Fire

Set Yourself on Fire

 これは聴き込み具合がまだ足りないのでこのあたりで。カナダのバンド、スターズです。絶妙に捉えどころのない音楽な気がして未だに全体像をしっかり把握できないでいるのですが、ニューウェーヴとかシューゲとかギターポップとか自分の好きな音楽の要素が所々に垣間見られて好きです。

<第8位>

What We Must

What We Must

 なんかこの最新作はあんまし評判良くないみたいですが、個人的にはいいアルバムだと思います。ブロークン・ソーシャル・シーンとかがいいと言われるならこのアルバムももっと評価されてもいいかなと。まあエレクトロニックな前作までとはだいぶカラーは違いますが。

<第7位>

Broken Social Scene (Reis)

Broken Social Scene (Reis)

 というわけで、前述のstarsのメンバーも所属する大所帯バンドBSS。壮大なスケール感がありつつも重々しくないところがいいですね。あとこういう音にちゃんとメロディを歌うヴォーカルを載せているバンドをあまり知らないので、そこんとこも好きです。

<第6位>

ファンファーレ

ファンファーレ

 ポップさ大爆裂の口口口の最新作。音自体に新鮮さはないのだけど、過去の遺産をぎゅうぎゅうに詰め込んだ上でここまでポップに仕立て上げられる時点ですごいです。突き抜けてます。これがあればしばらく他のエレクトロなポップはいらないや、と思わせられる一枚。

<第5位>

NIKKI(初回限定盤DVD付)

NIKKI(初回限定盤DVD付)

 これも別の意味で突き抜けちゃった一枚。大仰な第二形態からあのマルコメみたいにすっきりした第三形態に変形したフリーザみたいなアルバムです(何だそりゃ)。今後どこまでこのバンドに思い入れられるかはわからないけど、この強靭さは見ていて何かスカッとします。ライヴ見たいなあ。

<第4位>

FAB FOX

FAB FOX

 すごく刺激を受けた一枚。「銀河」と「虹」が入ってる時点で買いだったわけですが、全体がもうおもちゃ箱みたいなぶっ飛び具合で楽しいです。くるりみたいな地力で寄り切って勝つ横綱相撲バンドがいる一方で、やっぱりこういうアイデアで勝負しに来る業師のようなバンドもいてくれると嬉しいなあと。

<第3位>

Clap Your Hands Say Yeah

Clap Your Hands Say Yeah

 今年このバンドに出会えたのはとても幸運だったなと思います。ブルックリン発の5人組インディバンド。まあこのブログでも何回か書いたし、周りでも散々評価されてるのであんまし言うことないんですけど、粗くてへろへろでひん曲がってるけどメロはきっちりよい音楽はやっぱりしっくり来るんだなあ、とこのアルバムを聴いて実感しました。

<第2位>

木洩陽通りにて

木洩陽通りにて

 さて、栄えある第二位はこの人たちで。日本の3人組ポップバンド、Lampです。このアルバムはシティポップの一つの到達点だと思います。ブラジル音楽からの影響が色濃いけど、ブラジル音楽にシティポップっぽさを注入したのではなくて、きっちりポップスとしての土台を作った上でそういうエッセンスを注入しているので、東京で日常を生きる自分のサウンドトラックにもばっちりはまってくれました。2曲目なんか何回聴いたのかわからんけど未だに飽きません。

<第1位>

LANTERN PARADE

LANTERN PARADE

 今年の一位はこれですかね。久々に、自分の音楽観という根っこの部分に揺さぶりをかけてくるアルバムに出会いました。こういう衝撃を受ける音は大体いつも後追いなので、リアルタイムでそういう音を聴けたのは嬉しいですね。ヒップホップのリズムの面白さが今までずっとわからなかったのですが、このアルバムをきっかけにそれを知りました。多分、そういうリズムにポップ・ソウル・ジャズ電子音楽室内楽など色んな音楽を感じさせる上ものがしっかり載っていたから入っていけたんだと思います。それに、ラップとか歌唱というよか呟きに近いヴォーカルのスタイルもツボにはまりました。歌詞もかなりいいですね。詩単体としても読めるくらい。日本人がヒップホップをやるならこういう形が個人的には一番しっくり来ます。


 結局9枚しか挙げられませんでした。なので、第10位の代わりに番外編を。
━━━━━━━━━一
―番外編―
ここでは「もし購入してしっかり聴いていたらランキング入っただろうなあ」というアルバムを挙げます。

Waiting for the Sirens Call

Waiting for the Sirens Call

 今年の個人的フジロックベストアクト、ニューオーダーの新譜。買う買う言ってて結局買ってないのですが…。とにかく「Krafty」は名曲です。このアルバム、ひょっとしたらキャリア通して一番ポップだったりする?
The Lie Lay Land

The Lie Lay Land

 極悪壮麗電子音楽ユニット、WEGの最新作。試聴した限りではもう行くとこまで行ってた感がありました。おそらく自分のツボど真ん中です。酒井駒子の手によるジャケも素晴らしいっす。まさにWorld's End Girlfriendといった雰囲気です。
A Certain Trigger

A Certain Trigger

 最近のニューウェーヴリバイバルとか言われてる人たちの中でも、衝動をしっかりコントロールして端整にまとめているところが逆に好みでした。「Apply Some Pressure」はかなりの名曲だと思うんですが。フジでのライヴも良かった。
あざやか

あざやか

 正直第二期始まってから、「今までの作品よりいいものが出てくるのか?」と疑ってたんですが、試聴した限りではこのアルバム、かなり良さそうです。